将来の年金に影響が!?引っ越したら年金の住所変更はどうする?

そんなことはないぞ。

昔、年金記録問題っていうのがあっただろ？

ニュースで大きく取り上げられたのは、2007年だったな。

国のコンピューターには確かに保管されているのに、それが誰のものか分からない、という年金加入記録が、約5000万件も見つかったんだ。

ああ。いわゆる「宙に浮いた年金記録」ってやつだな。

それに、納めたはずの保険料の記録が、国のデータに残っていないケースもかなりあったんだ。

こっちは「消えた年金記録」と呼ばれてるんだ。

そういうことだな。

そのあと、色々な訂正作業が行われたから、さかのぼって不足分が払われた人もいたらしいが。

そうだな。

年金記録問題は、国のずさんな管理が主な原因だったからな。

でも、人間のやることには間違いがつきものなんだよ。

国にもしっかりしてもらわないといけないが、自分の年金は自分で守らないとな。

年金記録問題が起きてから、郵送されるようになったのが「ねんきん定期便」だよ。

保険料を納めた月数などが書かれている通知だ。

「自分の年金記録に間違いや漏れがないか、自分でも確認してください」ということだな。

1日生まれの人は誕生月の前月、それ以外の人は誕生月に届くことになっているんだ。

基本的にはハガキだが、35歳、45歳、59歳の人には、封筒に入った書類が届くぞ。

実は、今はもう、手続きの必要がなくなりつつあるんだ。

年金を扱う役所「日本年金機構（にっぽん / ねんきん / きこう）」でも、マイナンバーの活用が進んでいるんだ。

マイナンバーによって、住民票の情報と、年金の加入者情報を紐づけていってるんだ。

住民票と年金の紐づけが終わっている人は、2018年3月5日以降、年金の「住所変更届」も「氏名変更届」も提出しなくてよくなったんだよ。

最寄りの年金事務所に聞いてもいいし、ねんきんネットで調べることもできるんだ。

そうなんだ。

年金手帳か、ねんきん定期便を手元に準備しておくといいぞ。

その場合は、「被保険者住所変更届（ひほけんしゃ / じゅうしょへんこうとどけ）」を、年金事務所に提出しないといけないな。

民間の会社に勤めている人や公務員の人は、勤め先が代わりに届を出してくれるぞ。

美咲のように、旦那さんの扶養に入っている主婦の人も、旦那さんの会社が手続きをすることになってるんだ。

自営業の人や無職の人は、住所地の市区町村役場に住所変更届を提出するんだ。

引っ越したら、住民票を動かす手続きのため、市区町村役場に行くだろう？

そのとき、ついでに年金の住所変更もする、と覚えておいたらいいぞ。

実際に住んでいる住所を郵送先に登録することもできるぞ。

以前から、住民票以外の住所を登録していた人は、そのままその住所に郵便物が送られるそうだ。

ただし、2018年3月5日以降に、住民票を動かすと、自動的に住民票の住所へ変更されてしまうんだよ。

それを、実際に住んでいる住所に変更する場合、「被保険者住所変更届」を提出する必要があるな。

民間の会社に勤めている人や公務員の人は、まず勤め先に聞くことだな。

それでも解決しないときは、公務員の人なら、共済組合に問い合わせるのがいいよ。

民間の会社に勤めている人は、年金事務所か、ねんきん加入者ダイヤルに電話すると色々教えてもらえるぞ。

自営業の人や無職の人は、住所地の市区町村役場に年金の窓口があるんだ。