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皆さんは、引越し先の地域によって引越しにまつわる風習があることをご存知ですか?
実は、沖縄県には不運に見舞われないようにするために、ある伝統的な風習を行うことがあります。
この記事を読めば、神様に見守られつつ、沖縄での新生活を快適にスタートできるようになりますよ。
今回は「引越しで運気がよくなるって本当!?沖縄に伝わる風習」をご紹介します。
目次
沖縄の引越し3ステップ
①旧暦と六曜を用いて引越し日時を決める
おめでたいことをする日は「大安」が良いって言われてるよね。
縁起を担いで「大安」や「先勝」を選んで引っ越す人も多いですよね?
沖縄県では、六曜以外にも縁起の良い日や時間帯に引っ越すという風習があります。
- 干潮から満潮に向かう時間帯に引っ越す
- 琉球暦(旧暦)の行事の日を外して引っ越す
旧暦は毎年ズレるから、毎年「〇〇年 沖縄 旧暦行事」って検索して調べるのが確実だよ。
あくまでも風習だから、仏滅に引越したらダメってことではないよ。
仏滅に引越しを考えている人は、以下の記事を参考にしてみてください。
②ヒヌカン(神様)に引越しの報告をする
沖縄では、引っ越すときに、家から一緒に連れて行く神様がいます。
それを「ヒヌカン」と言います。
ヒヌカンとは、台所に祀る「火の神様」のことで、全国的には「かまどの神様」とも言われています。
火の災いから家庭を守ってくれる神様と古くから言い伝えられています。
そのため、引越しする際はヒヌカン(火の神様)も一緒に移動すると考えられています。
引越しの3日前までに、ヒヌカンに引越しの報告をします。
その際に、伝えることは以下の6つです。
- 現住所
- 氏名
- 家族全員分の名前
- 「いつも見守って下さりありがとうございます。」と感謝の言葉を言う
- 新住所
- 最後に「引越しが無事に終わるようお守りください。神様も付いて来てください。」と拝む
③味噌と塩をお供えする
引越し当日は、その家(土地)の神様に御挨拶をしますが、荷物を運ぶ前に塩と味噌を台所にお供えします。
以下のように御挨拶をするのが沖縄の風習です。
これから、ここに住まわせてください。
大切にこの土地(部屋)を使わせていただきます。
よろしくお願いします。
沖縄の風習Q&A
なぜ、味噌と塩をお供えするの?
沖縄で、味噌と塩をお供えする理由は、沖縄では味噌はミース、塩はマースと呼ばれ親しまれ、最も大切なものとされてきたからです。
高温多湿の沖縄では、食品の腐敗防止に塩や味噌に漬けて保存するという食文化が根付いています。
そのため、味噌と塩は生きていく上で必要不可欠な存在だったということです。
昔は「味噌を作り、守れる嫁は良い嫁」「味噌を買う嫁はダメな嫁」と言われるくらい、味噌は重要でした。
また、裕福な家庭ほど味噌瓶の数が多く、2年味噌、3年味噌と熟成できることを誇りにしていたそうです。
このような風習から、今でも沖縄では「味噌と塩は家ヌ主(やぁぬぬし)」という言葉があるほど大事なものと考えられています。
自分の荷物を運ぶよりも先に、大切な味噌と塩をお供えして御挨拶することで、その土地の神様を敬うということです。
なぜ、味噌と塩を台所にお供えするの?
台所にお供えする理由は、家の中には「トイレの神様」や「玄関の神様」など多くの神様が住んでおり、その中でも「台所の神様」は、家(土地)の中で、一番偉い神様だからです。
そのため、トイレでもなく玄関でもない「台所」がお供えする場所として選ばれています。
お供えした後の味噌と塩はどうしたらいい?
神様に御挨拶をして荷物も運び込んで引越しを終えたら「お供えした味噌と塩はどのくらい置いておけば良いの?」「どうやって片付けたら良いの?」と悩みますよね。
神様にお供えした味噌と塩は、何時間も何日も置いておく必要はありません。
自分の良いタイミングで下げてしまって大丈夫です。
この下げた味噌と塩は料理で使用し、体内に神様の御力を取り入れるのがオススメです。
どうしても衛生面などが気になる人、腐っている場合は、そのままゴミ箱に捨てても問題ありません。
沖縄の風習を行うときに注意することは?
沖縄の引越しの風習をご紹介しましたが、注意しなければいけないことが2点あります。
- 神様の前で「悪口」や「不満」「愚痴」を言わないこと
- お金が欲しいなどの個人的な願い事は避けること
ヒヌカンや家(土地)の神様は、家や家族を守ってくれますが、その家の良い事も悪い事も天の神様に報告する一面を持っています。
悪口や不満、愚痴などを言わないように気をつけましょう。
また、ヒヌカンや土地の神様に手を合わせる理由は「見守ってください」と日々の平和を願うものです。
お金が欲しいなどの個人的な願いごとは叶えられないので注意しましょう。
ヒヌカンだけじゃない!大切にされている屋敷の神様
沖縄の神様(ヒヌカン)以外にも、屋敷を守る神様がいます。
家の外を守る神様
ジョウヌカミ(門の神様)
- 家や建物の入り口を守る神様
- 福や良いことだけを招き、悪いことがやってこないようにしてくれる神様
ナカジンヌカミ(中陣の神様)
- 門と玄関の間を守る神様
- 二ヌファ(北のすみ)
- ウヌファ(東のすみ)
- ウマヌファ(南のすみ)
- トゥイヌファ(西のすみ)
- 家の敷地の四つのすみを守る神様として、昔から大切にされている
- 拝むときは、北から時計回りに北・東・南・西の順に拝む
家の中を守る神様
フールヌカミ(お手洗いの神様)
- 魔物や悪霊を払ってくれる神様
トゥパシラヌカミ(戸柱の神様)
- 家と家計を支える大黒柱と考えられている神様
- 集合住宅が多い現代では玄関を守る神様として大切にされている
集合住宅への引越しはどうするの?
集合住宅への引越しでは、どの神様を拝めばいいのか分からないですよね?
このようなときは、家を支える大黒柱のような存在「トゥパシラヌカミ」を通して神々に拝みを捧げます。
お供え物を用意する
御願セットの木の箱(「ビンシー」と呼ぶ)に、お供え物を用意します。
- 神酒(泡盛ではない)
- 洗い米(7回すすいだ米)
- 花米(炊いていない米)
- ウチャヌク(大中小の三段重ねの餅)2セット
- シルカビ(3枚重ねの白い半紙で作る神様のお金)
- 果物の盛り合わせ(バナナ・リンゴ・ミカン)
- タヒラ2枚(日本線香の場合は12本)
購入するときは、取り扱う種類や品数が豊富な仏具店がオススメだってさ。
拝み方と祝詞
玄関で扉に向かいグイス(沖縄の言葉で「祝詞」を指す)を唱えて拝みます。
- 「トゥパシラヌカミ、果報の本日、屋敷の拝みをさせていただきます」
- 四隅の神様、門の神様、中陣の神様、お手洗いの神様へ、トゥパシラヌカミを通して拝みます
- 「神々様のお力で悪いことは押しのけ、この家の家族みんなが幸せに暮らしていけますようお守りください」
- 最後にシルカビを燃やし、煙を天界に届けます
- 燃え尽きたらお酒を3滴かけます。
まとめ
沖縄の引越しの風習3ステップは
- 旧暦と六曜を用いて引越し日時を決める
- ヒヌカン(神様)に引越しの報告をする
- 味噌と塩をお供えする
味噌と塩をお供えする理由は
- 食品の腐敗防止に塩や味噌に漬けて保存するという食文化が根付いたから
- 味噌と塩は生きる上で最も大切なものと考えられているから
台所に味噌と塩をお供えする理由は
- 家(土地)の中にいる神様でも台所の神様が一番偉いから
お供えした後の味噌と塩を処分する方法は
- 自分の良いタイミングで下げて良い
- 下げた味噌と塩は料理に使うのがオススメ
沖縄の風習を行うときに注意することは
- 神様の前では「悪口」「不満」「愚痴」を言わない
- 個人的な願い事は避ける
沖縄の屋敷の神様は
- 四隅の神様
- 門と中陣の神様
- お手洗いの神様
- 戸柱の神様
集合住宅への引越しは
- お供え物を用意する
- 玄関で戸柱の神様を通してグイスを唱えて拝む
今回は「引越しで運気がよくなるって本当!?沖縄に伝わる風習」をご紹介しましたが、いかがでしたか?
沖縄の中でも、その土地や地域、家庭などによって風習が違う場合があります。
しかし、土地は全て神様のものなので「神様から借りて住まわせてもらっている」という考えに変わりありません。
今回の記事を参考に、沖縄に引越す際は、ヒヌカンにお供えものをしてみてくださいね。
引越しに必要な手続き一覧は、以下の記事で詳しくご紹介しています。
→【引越し手続きチェックリスト付き!!】引越しでやるべき手続き一覧はこちら
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